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【chapter 1/2】苫小牧ワーケーションとは苫小牧出張と定義する|北海道苫小牧市のコワーキングスペースTBASE

  • 執筆者の写真: オーナー
    オーナー
  • 6月11日
  • 読了時間: 4分

更新日:6 日前

ワーケーションとは本来、もっと多様な働き方や滞在のあり方を含む概念である

苫小牧ワーケーション
苫小牧ワーケーション

 北海道苫小牧市でコワーキングスペース「TBASE」を運営する当施設には、ドロップインサービスを利用する出張者の方々が日々訪れています。中には、午前中はデスクワーク、午後はカヌー体験といった「仕事と余暇を半々に楽しむ」理想的なワーケーションスタイルを実践される方もいます。


 ただし、そのようなバランスの取れた過ごし方をされる方は全体の1〜2%程度にとどまり、多くの利用者は「オンライン会議や書類整理」など、一般的なビジネス目的での利用が中心となっています。


デスクワーク
デスクワーク中

 観光庁をはじめとする国の施策では、マイクロツーリズムの推進や地方創生、移住促進、働き方改革といった文脈の中で、ワーケーションが推奨されています。しかし、当施設の利用者や周囲の様子を見ていると、いわゆる一般的な「ワーケーション」というスタイルで働いている方はごく少数にとどまっているのが現状です。


 苫小牧市は、港・空港・鉄道といった交通インフラが整い、石油・港湾・工業が盛んな一方で、海や山、川といった豊かな自然にも恵まれた中核都市です。弊社では、出張で訪れる方々に苫小牧の魅力を少しでも感じていただくと同時に、地域の方々にも経済的な恩恵が届くことを願い、「苫小牧ワーケーション」の可能性について考察します。尚、長文になりそうなので、本文では「chapter 1」と題して、複数回に分けて記事にします。


苫小牧ワーケーションと苫小牧MICE

<MICEとは>

項目

意味

内容

M

Meeting(会議)

企業などによる会議、セミナー、社内研修など

I

Incentive(報奨・研修旅行)

成績優秀者や社員への報奨旅行、企業の研修旅行など

C

Convention(大会・学会)

国際会議、学会、大規模な業界団体の集まり

E

Exhibition/Event(展示会・イベント)

商品展示会、見本市、販促イベント、フェスなど

MICE(マイス)とは、企業会議(Meeting)・報奨旅行(Incentive)・国際会議や学会(Convention)・展示会やイベント(Exhibition/Event)の頭文字を取った言葉で、ビジネス目的の集客や交流を促進する観光・経済活動の総称です。

<ワーケーションとは>

項目

内容

定義

「Work(仕事)」+「Vacation(休暇)」を組み合わせた新しい働き方

目的

働きながらリフレッシュし、生産性向上やライフワークバランスの実現

主な場所

地方都市、観光地、リゾート地、温泉地、自然豊かな場所など

活用例

テレワーク中に温泉地で仕事/午前中仕事・午後にレジャーなど

推進主体

政府(観光庁)、自治体、企業など

ワーケーションとは、「ワーク(仕事)」と「バケーション(休暇)」を組み合わせた造語で、旅行先や地方など日常とは異なる場所で、仕事と休暇を両立させる新しい働き方を指します。テレワークの普及により、観光地や地方都市でも仕事をしながら、その地域の自然や文化を楽しむことができ、働きながらリフレッシュできるのが特徴です。政府も地方創生や働き方改革の一環として推進しています。

<一般的な「旅行」を表す単語>

単語

意味・使い方

trip

比較的短期の旅行(例:business trip)

travel

移動や旅行全般(不可算名詞/動詞)

journey

移動そのもの、道中(やや文学的)

tour

観光を目的とした周遊旅行

vacation

休暇・レジャー旅行(主に米語)

holiday

休暇(主に英語圏)、旅行にも使う

outing

日帰り旅行・小旅行

excursion

観光・学習など目的のある短期旅行

getaway

週末旅行・気軽な逃避的旅行

visit

友人や場所を訪れる旅行(訪問)

グループミーティング
グループミーティング

情報整理

 旅行に関する言葉には似て非なるものが多く存在するため、まずはそれらを整理してみます。「MICE」は団体旅行のカテゴリーを示す用語で、最近では修学旅行もその一種と見なされるようになっています。一方「ワーケーション」は、MICEの個人版または小規模グループ向けの働き方として位置づけられる言葉です。


 日本語では「観光」や「行楽」といった限られた語彙で旅行を表現しますが、英語圏など世界では旅行を表す名詞・形容詞が非常に多く、多様な旅のスタイルが存在していることがうかがえます。


本文まとめ|TBASE的考察

 話をタイトルに戻すと、観光庁が推進するワーケーションは、「働き方改革」と「観光」の融合を目的とした取り組みです。しかし、「午前中はデスクワーク、午後はカヌー体験」といった一面的なスタイルだけがワーケーションであるかのような一般的な訴求には、私たちは疑問を抱いています。

ワーケーションとは本来、もっと多様な働き方や滞在のあり方を含む概念であるべきです。そうした観点から、苫小牧を訪れる出張者の多くも、私たちは広い意味での「ワーケショナー(ワーケーションする人)」と捉えたいと考えています。


 次回は、コワーキングスペースTBASEを利用する苫小牧出張者の実態についてご案内したいと思います。


次回へ続く

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