2022年4月、アイスホッケーアジアリーグ優勝を果たしたレッドイーグルス北海道のホームアリーナのスケートリンク場「苫小牧市白鳥王子アイスアリーナ」は、アイスホッケーシーズンオフの5〜6月にリンク氷を溶かして、施設メンテナンスと氷を作り直す。その際、リンクの氷が溶け出し、できた水たまり(水面)が鏡のように反射する風景、それが水鏡(みずかがみ)だ。無風の屋内アリーナ床は白く、上部からライトで照らされている1,800平米の水面には無機質な建物天井が映り込み、上下対称なシンメトリーな空間が誕生する。
【レッドイーグルス北海道と苫小牧市】
苫小牧市内に湿地帯が多く、降雪が少ないことでアイススケートが盛んになった。苫小牧のスケートへの取り組みの歴史は古い。スケート協会が設立されたのは1925年。6年後の‘31年には、「王子製紙苫小牧工場」にアイスホッケー部が設けられた。後の実業団チーム「王子イーグルス」である。長きにわたって、苫小牧市民から愛されてきた「王子イーグルス」は、2020年10月にクラブチーム化を宣言し、現在は新たに、プロアイスホッケーチーム「レッドイーグルス北海道」として活動を行っている。
また、苫小牧市小学生の冬の体育授業では全員スケート授業があり、苫小牧市民にとってはアイスホッケーは身近なスポーツである。
【記者所感】
実は当記者は優勝したアイスホッケー選手の練習風景を取材しようとレッドイーグルス北海道の田中マネージャーに申し込んだところ「え、7月までシーズンオフなんだけど」と。シーズンがいつなのか?普段のアリーナはどうなっているのか?と、アイスホッケー知識ゼロの旭川出身当記者に田中マネージャーは親切に「練習風景はしばらくお預けですが、アリーナ水鏡ってご存知ですか?」との事。当然、無知な当記者は知るはずもなく、ポカーンとした私の表情を田中マネージャーは察し「スポーツ協会が主催する水鏡見学会があるので、連絡先を伝えますね」と、何から何まで親切にご案内いただいた。
公益財団法人苫小牧市スポーツ協会では、毎年4月頃に白鳥王子アイスアリーナ水鏡見学会を一般募集している。JR苫小牧駅から徒歩10分の場所にあり、市外からの訪れが容易な為、5月しか見られない苫小牧市の風物詩が新たな観光名所になることを期待する。
記者が撮影の為リンク内を歩いている様子。水面に波紋が見えてようやく”水”の存在を認識できるほど”みずかがみ(水鏡)”であり、記者が現地で肉眼で見ても不思議な光景が広がっている。
デジタル時計、スポンサー広告の文字がはっきりと読み取れるほど水面に映り込んでいる。
上表示は白鳥王子アイスアリーナ内のVR全天球バーチャルツアーです。リンク内、観客席からの全方位景色をご覧ください。
弊社コワーキングスペースではワーケーションを推進しており、徒歩圏内で行政機関、商業機関、施設が多数あり、白鳥王子アイスアリーナもある。
白鳥王子アイスアリーナは苫小牧スポーツ協会事務所所在地でもあり、各スポーツ団体との連携や相談の一助になるだろう。また、トレーニング室、会議室も充実しており、ビジネス、プライベート利用ができるのも魅力だ。